日本における蓄電池開発および販売拡大を推進

自然エネルギー関連の事業を展開するネクストエナジー・アンド・リソース株式会社(本社:長野県駒ヶ根市、代表取締役社長:伊藤 敦、以下「当社」)は、世界最大手電池メーカーであるContemporary Amperex Technology Co., Limited(本社:中華人民共和国福建省寧徳市、董事長兼CEO:曾 毓群、以下「CATL」)と蓄電池の開発・販売における業務提携をいたしました。

日本では、2012年より固定価格買取制度(FIT)を利用した大規模な太陽光発電設備の建設が行われてきましたが、太陽光発電の価格競争力が高まったことにより、FIT制度を利用しない自家消費型の太陽光発電設備が普及し始めています。中でも「第三者所有(TPO)モデル」と呼ばれる、需要家の初期費用なしで、TPO事業者が屋根上に太陽光発電設備を設置し、その発電電力を需要家に供給するビジネスモデルが注目されています。

蓄電池の価格競争力が高まることで、今後TPOモデルを利用し設置する建物には、太陽光発電だけでなく蓄電池が標準搭載されるようになると推測されます。それによって、安価な電源の獲得だけでなく、系統の安定化が実現できるため、電力会社や都市ガス会社をはじめとするエネルギー事業者が、この太陽光発電と蓄電池を組み合わせたTPOモデル事業に参入しようとしています。

図:TPO

今回業務提携を行うCATLは、全世界の新エネルギーの効率化を目指し、電気自動車向けおよび定置型向けの蓄電池の開発、生産、販売を目的に2011年に設立されました。SNEリサーチによると、全世界で一番の車両用蓄電池販売実績を誇ります。現在、世界中の主要自動車メーカーと戦略提携を行っており、その製品は世界マーケットにおいて、多大なる支持を集めています。CATLは、今後の戦略を見据え、ビジネスを電気自動車向けのみならず定置型向けの蓄電池にも拡大しており、日本を戦略的に重要な地域と位置付けています。

当社は、分散型エネルギーシステムの構築に向けた太陽光発電の普及のために、競争力のある蓄電池の開発が必要不可欠と考えているため、このたび本業務提携にいたりました。本業務提携により、蓄電池の安定的な供給ルートを確保し、更なるトータル導入コストの低減を目指し、日本における蓄電池の開発および販売拡大を進めてまいります。太陽光発電と蓄電池を組み合わせて普及が進むことによって、蓄電容量を活用した需給調整サービスも可能となります。また太陽光発電が引き起こす系統電力における調整力問題の解決にも貢献することも可能です。

当社は、2003年設立以来、大規模太陽光発電設備の建設から住宅用太陽光発電設備の販売、オフグリッド事業や、使用済み太陽電池モジュールのリユース事業などを行い、太陽光発電事業において豊富な実績を有しています。今後は、当社の長期的視点に立った事業展開および技術・ノウハウを活用することで、エネルギー事業者との連携を強化し、蓄電池を含んだTPOモデル事業を推進いたします。

なお、当社はU3イノベーションズ合同会社と分散型エネルギーへの転換に関する事業創出に関して協業しており、分散エネルギー資源を活用した革新的な事業・商品開発を共同で行い、日本のエネルギー変革に取り組んでまいります。

以上

【U3イノベーションズ合同会社について】
U3イノベーションズ合同会社は、未来日本に、サステナブルなエネルギーが潤沢にある社会を遺すことを目的に「エネルギー産業の2050年 Utility3.0へのゲームチェンジ」(日本経済新聞出版社)の編著者・共著者である竹内純子と伊藤剛が設立した合同会社です。分散型エネルギーと完全に融和する「Utility3.0」の世界の実現に向けて、エネルギー分野のベンチャー支援や産業をまたいだ協業により、新しいエネルギー産業の創出を目指しています。
ウェブサイト:https://u3i.jp/

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